桜をさまざまな角度から表現した演舞です。春告鳥たるウグイスが花びらを届けに来るという設定が素敵です。前半のクライマックスが高知節なのも良き。作曲はおなじみ鮎澤貴秀さんです。
新演舞お披露目はワープステーション江戸にて撮影されました。大河ドラマなどにも利用される本格的なロケーションです。江戸時代の町並みでのパレードはまっこと映えです。さらに新しい試みとしてオリジナルのミュージックビデオが制作されました。
その後コロナ禍が収束したことで,東京よさこい祭りでの三代納めが四年ぶりに復活しました。そしてなんと大賞に当たる東京都知事賞に選ばれました。学生チームが大賞を受賞するのは,このお祭りの歴史上初めてのことです🎉
女振りの衣装の襟にあしらわれた刺繍をモチーフにして,演舞の世界観を絵にしてみました。一枚目ではウグイスが “花便り” を咥えていますが,三枚目では何も咥えていないのがポイントです。また二枚目では “胡蝶運ぶ夜風” にあおられて花びらが舞っています。
演舞のシックな雰囲気とは裏腹に曲の方は結構攻めていて,Gmadd9 の展開形から始まる意外な構成になっています。かなり妖しい響きがしますが,うららの空気感を端的に提示する秀逸な和音だと思います。下三音は Dsus4 の形になっていて,これは日本古来のスケールである陰旋法の核和音であることから,和の情緒を強く感じさせます。また上の二音は半音のぶつかりがあって,どことなく緊張感を帯びています。
※ここまで偉そうに解説しておいてなんですが,この記事を書いている人間はソルフェージュが大の苦手でした。音を取り間違えている可能性があります。その場合は生暖かい目で見守ってください。
さぁ ここにて綴りましょう
あなたへと 春を知らせる花便り
早稲田大学 東京花火 うらら
♪光照らす朝
うららかな風頬撫で
結ぶ蕾ほどけて
春を知る
青く澄み渡る
空の先へと手を伸ばし
触れる指に伝う
花の夢
のどかに唄う 鶯は
春の限りを つゆ知らず
薄紅色の 花びら一つ
啄み 渡るは 彼方へと
♪花の都の宵桜 (よっ はっ)
胡蝶運ぶ
夜風に揺られ (それそれそれそれ)
さぁさ 手を取り
よう踊る (はっ)
よう踊る (さぁ)
走る疾風が空穿ち
彼は誰時の月落とす
諸行無常の運命背負えど
我等が春に花よ舞え
♪遥かに笑み紡ぐ春うらら
憂世を照らす (はっ) 夢桜
果てしない (はっ さぁ)
天つ空染め上げて
(よっちょれ よっちょれ よーっ はっ)
揺らめく泡沫は刹那舞う
(はっ さぁさぁさぁ はっ)
ひとひらふわりまたひらり
ただ今を盛りだと咲いて散れ花よ
巡る季節に彩をなし
別れを告げるもまた一興
桜花爛漫輝く一瞬を
色の褪せない永久へと結べ
人の集まり散じてを
祭り花火に例えれど
散りても集うは人の縁
一期一会の東京花火
一つ便りは結ばれて
次は何処へ届けよう (はっ)
画像をクリックするとお祭りの様子を見ることができます。